2025年11月21日金曜日

Mozilla Thunderbird で outlook.com メールを OAuth 認証で使う場合の設定

久しぶりの更新。内容的には下記の記事と重複する部分が多いが、手元のメモとして残しておく。

Mozilla Thunderbird で outlook.com メールを OAuth 認証で使う場合の設定に関する記事

なぜ OAuth 認証の設定をすべきなのか?

Microsoftアカウントでのベーシック認証の廃止に伴い、Mozilla Thunderbird で outlook.com メールを使う場合の認証設定を OAuth2 認証に変更する必要があるという理解だが、違うかもしれない。まあ設定しておくに越したことはない。

Thunderbird 側での設定変更前に行うべき変更

Thunderbird での Microsoft アカウント設定時に OAuth 認証を使用するには、Thunderbird 側での設定前に Microsoft アカウントと outlook.com 側の設定で Microsoft Account で二段階認証が有効になっていることと、outlook.com で IMAP アクセスが有効になっていることなどが必要になる。また、必須ではないが Microsoft アカウントでパスワードレスにする方法も合わせて実施しておく。

どのバージョンを使えばいいのか

Thunderbird での OAuth2 認証対応は Mozilla Thunderbird 78 以上だが、mozillazine.jp forum の記事(Thunderbird の OAuth 対応状況)など を見るとその後のバージョンで OAuth2 認証周りのバグフィックスなどもあるようなので、最新版を使うのが良いだろう。

2025  年 11 月 13 日には Version 145.0 がリリースされている。同バージョンでは Version  140.0 からデフォルトで有効化されているアカウントハブ(アカウント設定ウィザード)でのメール設定に、手動設定オプションが追加されている。初期設定時にウィザードによる設定がうまく行かない場合でも、設定画面を探し回らなくて済むという点ではありがたい。

なお、Version 145.0 に実装されている EWS API (Exchange Web Services) 経由での Microsoft Exchange へのアクセスは現在はメールのみに限定されているとのこと。詳細はThunderbird Help :Thunderbird と Exchange に、他の機能追加については New in Thunderbird Desktop | Thunderbird Help に記載がある。

Thunderbird のアカウント設定について

既存ユーザーの場合 STARTTLS や SSL/STLS でアプリパスワードによる「通常のパスワード認証」を使っている場合には先に Microsoft アカウントのページで二段階認証を有効にしたうえで、Thunderbird のアカウント設定画面から該当するアカウントの「OAuth 認証」に変更する。

Microsoft サポート : Outlook.com の POP、IMAP、および SMTP の設定に記載の下記内容に沿って、Thunderbird のアカウント設定で設定した。 指定した内容の各項目は下記の通り。

IMAP
  • IMAP サーバー : outlook.office365.com
  • IMAP ポート : 993
  • IMAP 暗号化 : SSL/TLS
  • 認証方法 : OAuth2/Modern Auth
SMTP
  • SMTP サーバー名 : smtp-mail.outlook.com
  • SMTP ポート : 587
  • SMTP 暗号化 : STARTTLS
  • 認証方法 : OAuth2/Modern Auth
SMTP サーバー名については Microsoft サポート : Outlook やその他のアプリは、基本認証を使用するときに Outlook.com に接続できませんの記事記事内キャプチャにあった smtp.office365.com でも送信できた。

ファイアーウォール設定には気をつけよう


余談だが、ルーターのファイアーウォール設定を厳し目にしていて ポート 587 がブロックされていることにしばらく気が付かず、何度も同じ設定を繰り返す羽目になった。

通信できている Gmail だと接続の保護:が SSL/TLS でポート 465 で outl;ook.com で使用する STARTTLS てゃポート番号が違うのだから、ファイアーウォール設定自体が大まかな設定しかできない時点でこういうことが起こり得るのだが、ルーター側だと意外と気が付かないかもしれない。

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